2018年09月15日

子供のことは両親の責任として>ただし収入増を国は計らないとhttps://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180915-00010001-wedge-soci

yahoo:「「赤ちゃんポスト」が浮き彫りにする追い詰められた女性たち

11年前、熊本市の慈恵病院に設置された「こうのとりのゆりかご」、いわゆる「赤ちゃんポスト」は大変な議論を巻き起こした。赤ちゃんポストは、中絶や育児放棄、児童遺棄から子どもたちを守るため、罪に問われることなく赤ちゃんを「棄てる」ことができる施設だ。現在も設置されている赤ちゃんポストは、この10年間で何が変わり、変わらなかったのか。設置当初から継続的に取材を続け、『なぜ、わが子を棄てるのか 「赤ちゃんポスト」10年の真実』(NHK出版新書)の著者の一人である元NHK横浜放送局放送部記者の山室桃氏に話を聞いた。
「赤ちゃんポスト」が浮き彫りにする追い詰められた女性たち

『なぜ、わが子を棄てるのか―「赤ちゃんポスト」10年の真実』(NHK取材班、NHK出版)

――2007年に熊本県の慈恵病院に赤ちゃんポストが設置され、大きな議論が巻き起こりました。しかしながら、現在もその存在に注目している人というのは正直少ないと思います。

山室:NHKへ入局した最初の赴任地が熊本で、ちょうどその年に赤ちゃんポストが設置されました。それ以来、異動になっても取材を続け、設置された5月の節目には、毎年ニュースや特集番組で取り上げていますが、視聴者の方からは「そんなのあったね」「本当に預けている人がいるの?」という反応もあり、年々、世の中から忘れ去られているのを感じます。

 実際に預けられた赤ちゃんの数にもそれは表れていて、一番多い年には、1年間に20人を超えましたが、それ以降は年間10人前後と減少傾向にあります。報道で伝える機会も減ったので、存在を知らない人も増えたのではないでしょうか。

 私自身は、賛成、反対、どちらの立場でもありませんし、推奨しているわけでもありませんが、この11年で137人の赤ちゃんが預けられ、命が救われたのは事実です。

 慈恵病院はカトリックの宣教師が創設した民間病院で、キリスト教の理念に基づき、全国でただ1箇所、赤ちゃんポストを言うなれば「勝手に」設置しているわけです。これに対し、国が積極的に関与しない立場を貫いているのには、実際にこれだけの命が救われていることを考えると無責任に思えてなりません。

 他にも虐待や妊娠、男性の無責任さ、養子縁組制度など、実に社会のさまざまな問題を象徴しているのが、赤ちゃんポストという存在です。

――預けられる赤ちゃんの数は減ったということですが、10年間の取材を通して変わったこと、変わらなかったことは?

山室:まず、変わっていないこととして「匿名性」があげられます。赤ちゃんポストが設置された当初から、匿名で預けることに関して賛否両論ありましたが、現在もそれは変わっていません。病院側は、「誰にも出産したことを知られたくなくて、わざわざ熊本まで預けに来るのに、実名にしたら来なくなって救える命が救えなくなる」と主張しています。

 一方、預けられた赤ちゃんが成長した時に、赤ちゃんポストに預けられていたことや、養子縁組を結んだ育ての親が生みの親ではないことを知る時が必ず来ます。熊本市の検証部会は、その時にどう子どもたちに伝えるのかが問題だと指摘しています。ですから、預ける際には、匿名でも構わないが、できるだけ生みの親を辿れるような仕組みをつくるべきだと同部会は提言しています。

山室:赤ちゃんポストの扉は二重構造になっていて、外側の扉を開けると両親宛の一通の手紙があり、それを受け取らないと内側の保育器が設置されている扉が開かない構造になっています。検証部会の指摘を受け、病院側は手紙に「いつでも相談に応じるので連絡してほしい」「赤ちゃんを預け入れたあと、気持ちが変わったら連絡してほしい」などその文面に赤ちゃんポストに預けるという選択だけでなく、里親制度や養子縁組という制度もあることとを記すといった工夫もしています。

 取材を通して感じるのは、赤ちゃんの生命は救われていますが、誰にも相談できず、匿名で預けざるを得なかった親たちにまで支援の手が届いていないということです。預けた理由は身勝手なものだったかもしれない。でも、子供を手放す以外にほかの方法が本当になかったのか、とその後も葛藤し続けると思うのです。そうした親たちが赤ちゃんポストに駆け込む前に、悩みを打ち明け、一緒になって解決方法を探ることができるセーフティネットが日本には欠けていると思います。

――赤ちゃんポストに生後間もない子どもを預けざるを得なかった人たちの事情は、この10年で変化したのでしょうか?

山室:子供を預けた事情は一貫して変わっていません。たとえば、不倫や若年妊娠、貧困、出産した途端に男性が逃げてしまい育てられなくなったなどです。つまり、出産しても経済的に子どもを育てられないし、不倫や若年妊娠に関しては、妊娠していること自体をまわりに知られたくないといった事情があります。これは、熊本市が赤ちゃんポストに預けられ、身元が判明したケースについて検証し明るみになりました。

 ただ、なかには親の保身のために預けたとみられる実に身勝手なケースも少なくありません。たとえば、取材の中で明らかになったのは、教師同士の不倫の末、職員会議で赤ちゃんポストに預ければいいんじゃないかと薦められたケース。現役の医師や社会福祉士が預けたケースなどです。このほか、「留学したいから」「仕事に復帰したいが保育所が見つからない」といった理由の預け入れもありました。検証部会は、赤ちゃんポストの存在が、罪に問われず出産そのものをなかったことにしたい、という身勝手な親たちの行動を助長しているおそれもあると指摘しています。

 前者の貧困や若年妊娠などに関しては、妊娠や子育ての悩みに対応する支援の情報が本当に必要な人たちに届いていないのが浮き彫りになっているのではないでしょうか。背景には、そうした人たちのなかには、税金を収めていないために、自治体へ相談に行ったり、生活保護を受給するのを躊躇したり、そもそも支援の情報へアクセスできないことも考えられます。そうした人たちにとって、赤ちゃんポストは“最後の砦”になっているとも言えます。一方で10年経ってもそうした境遇の彼女たちを社会が救えていないのが現実です。

――税金を収めることが出来ないくらい困窮しているということでもあると思うのですが、そういった人たちは、公的な支援を受けていないのでしょうか?

山室:そもそも妊娠時から、身の回りにいる人にさえ知られたくない事情がある。公的機関である児童相談所(以下、児相)に名前を知られたくないのは尚更で、相談しません。それどころか、産婦人科にも行かず、妊婦健診すら受けず、まわりにバレないようにこっそりと自宅でひとりで出産したケースも少なくありません。取材中にもそうした女性たちに話を聞きました。特に若年妊娠では、親や学校に気づかれないよう、妊娠中にお腹が大きくなってもダボっとした服を着て、「最近太ってしまった」と周囲にうそをつく。出産したことさえも親がまったく気づかなかったというケースも聞きました。

――日本の出産や子育てに関する支援は諸外国と比較してどうなのでしょうか?

山室:支援は、割と手厚いほうだと思います。妊娠時の妊婦健診の補助も出ますし、貧困家庭の場合は出産に関わる手当は手厚く、さまざまな支援が用意されています。しかし、問題なのはそうした支援の情報が本当に必要な人たちに届いていないということです。

――たとえば、赤ちゃんポストに預けざるを得ない女性、妊娠しても、まわりに相談できない状況だと、どこへ相談すれば良いのでしょうか?

山室:児相で相談に応じてくれますが、悩みを抱えた女性にとって公的な窓口は敷居が高いのが実情です。現在は、国が妊娠から出産までの切れ目のない支援を行うために「地域包括支援センター」を各自治体に設置するよう促しています。そうした拠点では、専門的な知識のある社会福祉士などが相談に応じています。ただ、こうした相談拠点は、現時点では、全国の約3分の1にしか設置されておらず、相談に応じる時間も限られています。妊娠や出産、子育てで悩みを抱える女性や母親は、いつ、どこにでもいるということを認識した上で、早急に全国に広げるべきだと思います。

――そうした各種の相談施設は、匿名で利用することができるのでしょうか?

山室:どの相談所も、匿名で相談することができます。職員には守秘義務があるので、匿名で住所を明かさなくても相談が可能です。

 ただし、実際に相談しても、具体的な対応をアドバイスしてくれる質の高い相談員が不足しているのが実情です。たとえば、児相や自治体へ相談に行った際、妊娠中に支援が必要なのにもかかわらず、「生んでから来てください」と追い返されるケースもあります。もちろん、なかには高い専門性を持ち、親身になって相談に応じてくれる相談員もいますが、まだ少ないのが現状です。

――児相の職員は、児童虐待のケースなどでバッシングの対象によくされますが、仕事量が非常に多いですね。

山室:そうですね。たとえば、東京都の場合、虐待やネグレクトから育児相談まで、さまざまなケースを、1人のソーシャルワーカーが100件近く抱えています。その中で、虐待のケースでは警察や弁護士、医師など各分野の専門化、それに保護者に対応しなければならないし、いつ何が起こるかわからない状況にある。ハードワークな上に、命を守るという責任が重く、心身ともに疲れ果て1〜2年で離職する人が多いのが実情です。 

 一方で、欧米では、専門性の高い職業という社会的認識もあり、例えばアメリカでは、最低でも2年間の研修を積んでから現場に配属されます。

――赤ちゃんポストがある慈恵病院は、民間の病院であるにもかかわらず、独自に電話相談の窓口を開設し、対応しているそうですね。

山室:全国で唯一、24時間、365日、フリーダイヤルで相談に対応しています。

――具体的には、どんな内容の相談が寄せられるのですか?

山室:多いのは「いま破水したけれど、どうすれば良いのか?」「赤ちゃんポストへ子どもを預けたい」といった緊急性の高い相談です。他には、中学生で妊娠してしまった子の親からの相談、妊娠中にパートナーからDVを受けているため出産したくない、でもすでに中絶できる時期が過ぎてしまった、といった相談など、妊娠や出産に関する多岐に渡る悩みが寄せられるようです。こうした相談に、看護師、社会福祉士、心理士などがチームを組み、緊急時に備え、片時も携帯電話を手放さずに対応しています。

――寄せられた相談に対して、どのように対応するのでしょうか。

山室:「破水した」という相談であれば、病院の専門的な知識と産婦人科のネットワークを活かし、相談者が住んでいる各地の産婦人科を紹介したり、「産んでも育てられない」という相談に対しては、養子縁組のサポートをしたりすることもあります。

――破水など緊急性を要する場合には、医療機関につなげるのが最善だと思いますが、妊娠初期などの場合には行政の支援へとつなげるのでしょうか?

山室:相談者は、匿名で相談できますし、住んでいる地域についても明かさずに相談するケースがほとんどです。相談に応じる職員たちは、時間をかけて相談者と信頼関係を作っていく。そのうちに、相談者が名前や住んでいる地域を明かしてくれるケースもあります。そうすることで、妊娠に関わる相談の場合であれば、まずは産婦人科に足を運ぶことを促すこともできますし、養子縁組についての相談であれば行政につなげることもできます。

――ここまでは、10年間で変わらなかったことを中心に話を聞きましたが、逆に変わったことはありますか?

山室:なんと言っても、赤ちゃんポストに預けられた赤ちゃんが成長したことでしょうね。本書にも登場しますが、赤ちゃんポストに預けられ、現在小学生になった翼くん(仮名)には、実際に話を聞くことができました。彼は里親のもとで、たくさんの愛情を受けながら元気に暮らしています。翼くんは、赤ちゃんポストに預けられたことを里親からすでに聞いていて、その事実を受け入れ、すくすくと成長しています。

 一方で、翼くんは自分の生みの親が誰なのかわからなくて、混乱し悩んだ時期もあったといいます。赤ちゃんポストを運営する病院は、新しい家庭で愛情を受けて育っているのであれば、生みの親を知る必要はない、匿名での預け入れは今後も続けていくという方針を貫いています。自分の生みの親はいったい、どんな人だったのか・・・翼くんは、生みの親の写真を1枚でもいいから、赤ちゃんポストの中に一緒に入れてほしかった、と話していました。 

 また、赤ちゃんポストの設置から11年が経ち、預け入れられた子供たちが成長を遂げるなかで、新たな課題も出てきています。子供たちを引き取って育てている里親や、養子縁組を結んだ家庭では、赤ちゃんポストに預けられていたという事実を、いつ、どのように子供たちに伝えるべきか、という声もあがり始めているんです。子供たちの命は、赤ちゃんポストによって確かに救われたかもしれません。でも、いま、私たちが向き合わなければいけないのは、そうした子供たちの未来です。子供たちがよりよい人生が送れるよう、社会全体で真剣に考えなければいけない時期にさしかかっていると思います。

――それでは今後について聞きたいのですが、政府は妊娠から出産までの切れ目のない支援を掲げていますが、他にどんな手を打つべきでしょうか?

山室:国が進める相談窓口の設置は、あくまでも自治体の努力義務でしかありません。24時間の対応は難しいかもしれませんが、せめてフリーダイヤルで相談できる窓口を各自治体に設置することが必要です。そして効果的な呼びかけを行い、悩みを抱える多くの女性たちの目に触れるようにすること。赤ちゃんポストが全国に約100箇所あるドイツには、駅やトイレなど、公共施設のいたるところに妊娠やDV、子育ての相談窓口の広告が貼られています。それくらいしなければ、本当に悩んでいる女性たちに情報は届きません。

――やはり、母子支援に関してはドイツがモデルとなる国でしょうか?

山室:最近では、韓国も非常に母子支援に力を入れています。韓国には、赤ちゃんポストが2箇所設置されているほか、パートナーのDVから逃れた親子や、妊娠していることを誰にも言えないまま出産した女性の赤ちゃんの引き取り手が里決まるまで保護するシェルターもあります。こうした施設は、民間が運営していますが、費用の7割を国が補助しているそうです。

――そもそもですが、望まない妊娠を防ぐためにも中学生ぐらいから性教育を積極的に行う必要があるのかなと思います。

山室:そうですね。性の話題をタブーにせず、基本的な性教育を男女かかわらず進めていく必要があると思いますね。そうすることで、いざというときに女性が自分の身を守れるようになりますし、本書に登場するような、自分のことしか考えない身勝手な男性も少なくなると思います。

――最後に、あえてどんな人に本書を薦めたいですか?

山室:新書は40代以降の男性が手にとることが多いと聞きますが、この本はテーマが重く、あまり関心が向かないかもしれません。ただ、この本に登場する女性たちや子供たち、血のつながりはないけれど強い絆で結ばれている家族の姿を通して、いま、私たちの社会が抱えている問題に目を向けてほしいと思います。取材を受けてくれた女性たちは、特別な環境で育ったわけでもない、いわば普通の女性たちです。もしかしたら、自分の家族や職場の部下も同じような悩みを抱えているかもしれません。日本の未来のためにも、他人事だと思わずに、関心を寄せてほしい問題です。


子供は日本の将来を担う貴重な財産
大事にしなければなりません

そのためには両性に対して父親になること母親になることの教育をしっかりしなければいけないと思います

両性の身体のこととか、妊娠出産、子育てにいたるまで、しっかり教えて責任感を植え付けないとダメなんでしょうね
ただ快感を得てお終いじゃ、あんまりです

責任感を身につけても、実行するための収入が無ければどうにもなりません
国は父親予備軍に、日本の将来のために収入増を計らなければいけません
外人を連れてきて良かったではなく、まず国民の子育て準備世代にお金を持たせるように就労、賃金アップを図るべきですよ


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posted by ! at 20:06| 東京 ☔| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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